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上下顎前突(じょうかがくぜんとつ)は、口元が前方に飛び出して見える症状のことです。上顎の歯列だけが出ている場合も口元が盛り上がって見えますが、下顎の歯列も傾斜などがあり、影響している場合もあります。
上下顎前突のリスクとしては、まず口元が飛び出して見える、という審美的な側面があるため、「自信を持って笑えない」などのコンプレックスや悩みにつながります。
そのほかのリスクとしては、大きく前突している場合には、口が閉じにくくなるというものがあります。そのような症状があると、口の中が乾燥しやすくなってしまい、唾液が足りなくなり、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。また、細菌やウィルスが増殖しやすい環境になるため、風邪を引きやすくなることがあります。
上下顎前突の原因としては、まず、子供の頃の癖や習慣が関係している場合が多く、特に口呼吸が問題に。常に口を開けていることで、舌の位置が正しくならない、口の周囲にある筋肉のバランスが崩れる、などの現象が起こります。その結果、歯列が前方に出てしまいます。
また、遺伝的な要因もあります。特に日本人を含むアジア人にはその傾向が強いと言われています。
子供の場合には、上下顎前突の治療をするというよりは、上の歯並び(上顎前突)などの治療をおこないます。そうした治療をおこなうことで、成長する過程で、上下顎前突が治っていくこともあります。もし、改善しなければ、成長が終わった時点でワイヤー矯正などで対応します。
歯列を奥に引っ込める治療になります。ワイヤーやマウスピースで歯列を動かす治療をおこないます。ただ、症状によりますが、動かすスペースがない場合には、抜歯をすることも少なくありません。抜歯に抵抗がある場合には、非抜歯矯正と言って、歯を抜かない矯正方法もさまざまあります。また、前突具合が著しくみられる場合には、外科手術による治療が必要になるケースも。
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