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交叉咬合とは、上下のかみ合わせが逆になっている状態のことを言います。通常では、上あごが下あごの歯の上から2~3㎜ほど覆いかぶさり、上あごの歯列の中に、下あごの歯列が収まるように噛み合わさります。ところが、交叉咬合では、下あごの歯が上あごの外から噛み合わさる、逆の噛み合わせに。クロスバイトと呼ばれることもあります。
子供の頃から交叉咬合をそのままにしておくと、下あごの歯並びが上あごを覆うため、上あごの成長が抑制されることがあります。そうなると、下あごが出た見た目になる可能性や、交叉が一部の場合には左右の顔のバランスが崩れてしまうことが起きます。
そのほかのリスクとしては、咀嚼をする力が左右で違ってしまうために、どちらか一方のあごに負担がかかることが考えられます。そうすると、顎関節症の原因となる可能性も。また、「噛みにくい」という咀嚼障害の状態がつづくことで、消化不良や消化器への負担が考えられます。
交叉咬合の原因としては、「遺伝的な要因」というのも大きく、歯並びやあごの形は遺伝的な形質で決まる要素が強いと言われています。もちろん、治療によって改善できる場合が多いです。
子供の頃の癖は、歯並びに大きく影響を与えます。特に頬杖をつく癖は、大きな力が加わるため、交叉咬合の原因に。また、虫歯治療などで詰め物や被せものが、適切に設計されていなかった場合などで、噛み合わせがずれてしまい、交叉咬合の原因となります。
上あごの大きさを拡大する治療方法です。拡大装置を取り付けることで、あごの幅を広げていきます。急速拡大法と緩徐拡大法があり、症状に合わせて使い分けます。急速拡大装置は、数週間ほどで幅を広げられるのが特徴。一般的に成長期の子どもにおこなう治療ですが、現在では大人も使用できる拡大装置があるため、この治療にワイヤー矯正を組み合わせます。
拡大床装置の一つで緩徐拡大法に使用します。ワイヤーがバネのように働き、上あごの歯ならびをゆっくり少しづつ広げていきます。こちらの治療もワイヤー矯正を組み合わせることが多いです。
交叉咬合の症状が軽い場合や、一部分のみの場合には、マウスピース矯正を行う場合もあります。
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