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過蓋咬合(かがいこうごう)とは、上あごの前歯が下あごの前歯をほとんど隠してしまうくらい深く、噛み合わさっている状態のこと。通常、上あごの前歯は、下あごの前歯を4分の1から3分の1ほど隠れるのが適正な噛み合わせとされています。
過蓋咬合では、通常の噛み合わせができないため、あごの関節の動きが悪くなってしまい、顎関節症になってしまう可能性があります。顎関節症では、顎関節の痛みだけではなく、口を大きく開けられなくなる、肩こりや頭痛などの症状が出ることも。
過蓋咬合では、下あごの前歯が上あごの、歯の裏側の歯茎に当たることによって炎症が起こることがあります。また、噛み合わせが悪いため、下あごの前歯が上あごの前歯を突き上げます。これにより、上あごの前歯が、歯に強い力がかかることによって歯周組織に炎症を引き起こすことがあります。
過蓋咬合には、あごの成長バランスが大きく関わっています。例えば、上あごが成長しすぎると、前歯が長くなることがあり、過蓋咬合になりやすくなります。上あごと下あごの成長バランスを見ながら、気になれば矯正治療を検討しましょう。
歯ぎしりや食いしばりを頻繁にすると、歯がすり減ってしまう原因に。このことによって、噛み合わせが悪くなり過蓋咬合になる場合があります。
過蓋咬合では、ほかの不正咬合と同様にワイヤー矯正やマウスピース矯正で治療することができます。どちらの方法でも、抜歯が必要になる場合があります。
奥歯などが、かなりすり減っている場合には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正だけでは改善できない場合があります。そうした場合に、補綴(ほてつ)治療がおこなわれます。被せもので、かみ合わせの位置を調整しながら治療をしていきます。
過蓋咬合の原因が骨格にあった場合、外科手術を選択する場合があります。あごの骨を切って、矯正治療と組み合わせながら、適切な噛合せ位置に調整していきます。
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